韓国ドラマ『スノードロップ』大炎上の理由は?スポンサー撤退!

1987年のソウルを舞台にした胸キュン恋愛ドラマ『スノードロップ』。

しかし、ただの甘いロマンスと思ったら大間違い。

放送開始からわずか数日で「打ち切れ!」の声が韓国じゅうに広がり、スポンサー撤退のオンパレードだったそうで

Twitter(現X)でも「#スノードロップ炎上」が飛び交い、『スノードロップ』の放送中止を求める国民請願には30万人以上が署名したのだとか。

なぜここまで大騒ぎになったのでしょうか?

チョン・ヘインさん&BLACKPINKジスさんという豪華タッグの裏で、ドラマが踏みつけてしまった歴史の地雷に迫ります。

目次

なぜ『スノードロップ』はここまで炎上したのか

https://x.com/naju1717/status/1834580741688275124/photo/1

タブーに触れた「民主化運動」の描き方

『スノードロップ』の舞台は1987年、韓国民主化運動の真っ只中。

女子大生ヨンロ(ジス)が、血だらけで寮に逃げ込んできた青年スホ(チョン・ヘイン)をかくまいます。

でもそのスホ、実は北朝鮮のスパイだったのです!

はい、ここが問題の始まりでした。

当時の民主化運動では「無実の学生がスパイ容疑で拷問された」という痛ましい歴史がありました。

韓国の民主化運動とは、独裁政権に対して民主主義と人権を求めた市民や学生の抵抗運動のことです。 韓国は1948年に大韓民国として建国されましたが、その後も軍事クーデターや戒厳令などによって権力が集中し、言論や思想の自由が制限されました。 また、経済発展のために低賃金労働者や農民などが犠牲になりました。 

引用:https://note.com/furiko_dearu

なのに本作ではスパイが民主化運動に紛れ込むという設定。

市民からは「民主化運動を汚す内容だ!」との声があがりました。

放送翌日には大統領府サイトに中止を求める請願が殺到(36万人以上が賛同)しています。

JTBCのスポンサーも次々撤退してしまったとのことです。

ドラマに広告を出す協賛会社も次々と“損切り”に乗り出した。お茶専門ブランド「TEAZEN」をはじめ、「Hans電子」、ファッションメーカー「GANISONG」、食品メーカー「サリジェマウル」、陶磁器企業「トピョンヨ」などが、すでに制作支援ができないという意を伝え、チョン・ヘインが広告モデルを務めているチキンブランド「PURADAK CHICKEN」まで『スノードロップ』を手放した。

出典:朝鮮日報、2021年12月28日

さらに炎上に油を注いだBGM事件

第1話で流れた曲が、韓国の民主化デモで実際に使われていた応援歌ソラ・プルルン・ソラ(松よ、青い松よ)だったことも、国民の怒りを倍増させました。

「なぜスパイ逃亡のシーンにあの曲を?」と批判が集中。

制作陣が「誤解だ」と釈明しても、炎上の炎はもう止まりませんでした。

ヒロインの元の名前も問題に

当初、主人公の名前はヨンチョになる予定でした。

でもこれは実在する民主化運動家、チョン・ヨンチョ氏を連想させるとして猛抗議。

結果、急遽ヨンロに改名したという経緯まであります。

キャストを襲った悲劇

キム・ミスの突然の死

学生運動家ヨ・ジョンミン役を演じたキム・ミスさんが2022年1月5日、29歳の若さで急逝。

ドラマ放送中の出来事で、関係者もショックを隠せませんでした。

所属事務所Landscape Entertainmentは「憶測を控えてほしい」とコメントしています。

SNSではジスさんやチョン・ヘインさん、共演者らが追悼の言葉を寄せました。

パク・スリョンの事故

続いて2023年11月、同じく出演していた女優パク・スリョンさんが転落事故で死去。

舞台経験が豊富で、テレビ初出演が『スノードロップ』だったこともあり、ファンの悲しみは深く、家族は彼女の臓器提供を決断しました。

【時系列】炎上の理由まとめ

『スノードロップ』の炎上について時系列でまとめてみます。

  1. ドラマ発表・放送前(企画・宣伝段階)
    • 1980年代の韓国民主化運動を背景に、主人公が北朝鮮のスパイという設定が公表されると、歴史的事実の歪曲という批判が発生。
    • 制作側が史実と異なる演出をしていると指摘され、視聴者や一部市民団体が「民主化運動を否定的に描いている」と強く反発。
  2. 放送開始直後
    • ドラマの中で当時の民主化運動弾圧の描写や、スパイ設定の人物の行動が「抑圧する側(軍事政権)を正当化し、犠牲者を軽視する」と問題視される。
    • ネット上で批判の声が急速に拡大し、SNSや動画サイトで「放送中止を求める署名運動」や抗議が盛んに行われる。
    • 23万人超の国民請願が行われスポンサーの撤退も相次ぐなど、経済的・社会的圧力へと発展。
  3. 炎上拡大期
    • メディアも炎上を取り上げることで騒動が広がり、社会問題化。
    • 一部キャストの演技や脚本の展開に対しても「歴史を無視した物語の矛盾」「キャラクターの不自然な死」への不満が出る。
    • 海外ファンも一部騒動に気づきつつ、韓国特有の歴史認識の違いから反応が分かれる。
  4. ドラマ終了後の反響
    • 制作側は「フィクションであり歴史歪曲の意図はない」と声明を出したが、根強い批判は残る。
    • 一方でドラマの演技やサスペンスとしての評価もあり、一部支持も存在。

ネット炎上の内容

  • 史実に対する韓国人の強い感情的結びつきと、民主化運動の尊厳を守る意識。
  • SNSやネット掲示板など匿名で拡散しやすい環境。
  • メディアの拡散力により、小さな批判が社会問題化しやすい現代のネットメディア環境。
  • 視聴者の正義感や社会的な不安の連鎖が炎上の連鎖に繋がる構造が背景にある。

以上が時系列の『スノードロップ』の炎上理由と経緯でした。

韓国内で大規模な炎上騒動となってしまったドラマ「スノードロップ」、制作側の姿勢が多くの注目を集めたようです。

次に、制作者側の公式発表をご紹介します。

制作者側の公式発表

JTBCの声明

12月21日にJTBCは下記のような声明を発表をしましたので、ご紹介します。

ドラマ「スノードロップ」の議論に関するJTBCの声明だ。「スノードロップ」の放送に続き、虚偽の事実に基づく議論が収まらず、声明を発表しています。

まず、「スノードロップ」の重要な事件の背景とモチーフは軍事政権の時代です。このような背景で、執権政党が権威維持のために北朝鮮政府と結託するという仮想の話を盛り込んでいる。「スノードロップ」は、権力者に利用され、犠牲になった個人の個人的な物語を示す創作作品です。

「スノードロップ」には民主化運動を主導するスパイはいない。男女主人公は1話と2話で民主化運動に参加したり主導する姿は出ておらず、今後の脚本のどの部分でもそうしない。

多くの人々が批判する「歴史歪曲」と「民主化運動」に対する懸念に対する誤解は、ドラマのプロットの進行を通じてほとんど解消されるだろう。ドラマには、個人の自由と幸福が不当な権力によって抑圧される異常な時代が繰り返されないことを願う制作陣の意図が込められている。

残念ながら各エピソードに先立ってプロットの多くを明らかにすることはできませんが、今後のプロットの進行に注目してください。また、JTBCのコンテンツに関する貴重な意見を聞くために、ポータルサイトのリアルタイムチャットウィンドウと公式視聴者掲示板を開設し、多様な声を聞きます。

JTBCが目指す主な価値は、コンテンツ制作の自由と制作の独立性です。これをもとにJTBCは今後も素晴らしい放送を披露するために全力を尽くしていきます。

引用:JTBC公式発表

JTBC側は何度も誤解を解こうと上記のような公式発表を繰り返しています。

2021年3月26日にドラマ『スノードロップ』の制作者側および放送局JTBCの公式声明をまとめると下記のようになります。

「このドラマは民主化運動を歪曲するものでも、国家安全計画部を称賛するものでもない」
「作品はフィクションであり、特定の歴史事実を操作する意図はない」

この公式声明全文はJTBC公式や韓国メディアで原文や詳細な概要が確認可能です。

Disney+KOREAは謝罪した!

さらにDisney+KOREAのキム・ソヨン代表も、『スノードロップ』にまつわる「歴史歪曲」議論に対し、消極的な対応を示したことを謝罪しています。

韓国の国会で行われている文化体育観光委員会国政監査にて。

民主党のキム・ユンドク議員から「『スノードロップ』に向けた視聴者の批判が起きた当時、Disney+の対応はどうでしたか」という質問に対し、

「誤解の余地があり、色々な意見があったことは十分に認知する」として「このドラマを通じて、Disney+がプラットフォームとして持つ影響力、視聴者に及ぼす影響について改めて考えることができるようになった。細心かつ綿密に準備する努力を傾けるつもりです」

と謝罪しています。

それでもジスとチョン・ヘインの演技が光った

ジスさんにとっては初主演作のドラマ『スノードロップ』

BLACKPINKのビジュアル担当が演技!」と最初は期待の声が多くあがっていました。

実際に放送されると、彼女の泣き顔演技に多くの視聴者が胸を撃たれたと言います。

初々しさの中に真っ直ぐな感情があり、「これが初主演とは思えない」と称賛も(出典:公式YouTubeインタビュー、2022年1月)。

一方チョン・ヘインさんは、スパイとしての冷徹さと恋する青年の優しさ、そのギャップで魅せる天才ぶり。

彼の演技がなければ、この作品は完走できなかったと感じた視聴者も多いはずです。

よくある質問

Q1:『スノードロップ』は本当に放送中止になったの?
→ 放送中止請願が出されましたが、結果として全16話が予定通り配信されました(JTBC公式発表)。ディズニープラスでは世界同時配信も行われています。

Q2:なぜそんなに歴史問題に敏感なの?
→ 1980年代の韓国は軍事政権による弾圧が行われ、多くの学生が犠牲になりました。その時代をスパイが潜入したと描くのは、遺族にとって侮辱に感じられるためです。

Q3:炎上後の反応はどうだった?
→ 韓国では批判的な意見が多数でしたが、海外では「ドラマとしては面白い」「演出が映画のよう」と好評を集め、Disney+でアジア各国ランキング上位に入りました。

まとめ

民主化運動にスパイだけでなくロマンスに結びつけるなんて『スノードロップ』は荒れそうな題材を勇気を出して扱いましたね。

けれど、批判の嵐の中でも、チョン・ヘインさんの深みある演技とジスさんの純粋さが作り出す真っすぐな愛の強さ。

物語のラスト、スホが命を懸けてヨンロを守るシーンには、やっぱり涙が止まりませんでした。

作品としての功罪は残りますが、タブーを描くやる気と愛の尊さを同時に見せてくれた『スノードロップ』。

炎上しても、記憶に残るドラマってこういうものなのかもしれませんね。

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この記事を書いた人

日本のドラマや韓国ドラマ、KPOPが大好きなライター5年目の主婦です。
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