韓国ドラマを語る上で、「最強の悪役」って誰を思い浮かべますか。
私は真っ先に、あの歴史的大作『宮廷女官チャングムの誓い』(原題:大長今)に出てきた、あの冷酷な女官を思い出します。
そう、今回は、チェ尚宮(サングン)役で、世界中の視聴者をハラハラさせた大女優、キョン・ミリさんを深掘りしちゃいますね。
- 「あの憎たらしさは神業。本当に嫌いになりそうだったけど、どんな人なの。」
- 「『チャングム』の後は、やっぱり意地悪な役ばかり演じているの。」
- 「娘さんたちも女優さんって聞いたけど、ホント。」
私も『チャングム』を見ていた時、チェ尚宮が出てくるたびに「また何か企んでる」ってドキドキしたものです。
彼女の迫真の悪役演技は、物語を何倍も面白くしてくれましたよね。
この記事では、
- チェ尚宮がどれだけ「完璧な悪役」だったのか
- 彼女の華麗なる女優一族としての顔
- これまで出演した豪華なドラマ作品一覧
を、友達とのおしゃべりみたいに、楽しく、だけどしっかり正確にチェックしていきましょう。
視聴者を震撼させた「チェ尚宮」!キョン・ミリの悪役が完璧な理由
#キョン・ミリ にはやはり恫喝が似合う。善人役は合わないww #イ・サン#チャングムの誓い pic.twitter.com/wnOUw2kH0C
— ㄜㄘƕこ (@sachinko931) April 19, 2021
キョン・ミリさんを世界的なスターにしたのは、やはり2003年の大ヒット時代劇『宮廷女官チャングムの誓い』でのチェ尚宮役でしょう。
彼女の存在なくして、このドラマの成功はなかったと言っても過言ではありません。
チャングムを陥れた「冷徹な宮廷料理人」
キョン・ミリさんが演じたチェ尚宮は、チャングムが料理人として活躍する舞台、水刺間(スラッカン)と呼ばれる宮廷の台所を牛耳るチェ一族の一員です。
- 権力への尽きない欲望 彼女の行動原理は、チェ一族の権勢と、自分自身が最高尚宮(チェゴサングン)の座に就くことです。その野望のためなら、手段を選ばず、チャングムをはじめとする邪魔者を冷酷に排除しようとします。 「尚宮(サングン)」というのは、宮廷で王や王族を世話する女官の最高位の敬称です。その中でも、最高尚宮は女官たちのトップですから、彼女の権力欲はすさまじいものでした。
- 強烈なカリスマと孤独 ただ意地悪なだけでなく、彼女には揺るぎない信念と、一族のしがらみを背負う孤独も感じられました。その冷徹な美しさと、背後にある悲劇性が、「ただの悪役」では終わらない深みをキャラクターに与えていたんです。彼女の鋭い眼差しには、本当にゾッとしましたよね。
イ・ヨンエさんが演じるチャングムが、どんなに苦難を乗り越えても立ち上がれるのは、それだけチェ尚宮という巨大な壁が立ちはだかっていたから。
キョン・ミリさんの強烈なイメージの演技が、ドラマの緊張感を最高潮に高めていたんです。
悪役の後は「聖母」へ?イ・ビョンフン監督作品での再共演
『チャングム』の後、キョン・ミリさんは、同じくイ・ビョンフン監督が手掛けた時代劇『イ・サン』(2007年)に出演し、視聴者を驚かせました。
- 主人公の母親「恵慶宮」役 キョン・ミリさんが演じたのは、主人公イ・サン(イ・ソジンさん)の母親、恵慶宮(ヘギョングン)という役でした。チェ尚宮の強烈な悪役イメージがあったので、最初は「本当に大丈夫かな」と心配したファンもいたかもしれませんね。
- 強烈だけど「悪役」ではない この恵慶宮も、息子のイ・サンを守るためには手段を選ばないという、強烈な個性を持つ母親ではありました。特に、イ・サンの妻(貞純王后)をいびる偏屈な面も見せましたが、これは息子を愛するが故の行動であり、根っからの悪人というわけではありませんでした。「チェ尚宮とは違う、情のある母親」としての新しい姿を見せてくれたことに、私はびっくりしましたし、彼女の演技の幅の広さを感じました。
「華麗なる女優一族」の母!キョン・ミリの出演ドラマ一覧
キョン・ミリさんは、1984年にMBC公開採用タレント17期としてデビューし、長きにわたり韓国ドラマ界の第一線で活躍し続けています。
そして、私生活では「華麗なる女優一族」を築いていることでも有名なんですよ。
娘たちも大活躍!女優としての遺伝子

キョン・ミリさんの長女は女優のイ・ユビさん、次女は女優のイ・ダインさんです。

- 長女イ・ユビさん:『夜を歩く士〈ソンビ〉』や、最近の話題作『7人の脱出』などにも出演し、個性的な役柄で印象深い演技を披露しています。

- 次女イ・ダインさん:2023年4月に人気俳優イ・スンギさんと結婚したことで、大きな話題になりました。彼女自身も『恋人~あの日聞いた花の咲く音~』などで重要な役を務めるなど、母親譲りの確かな演技力で活躍中です。
母親が第一線で活躍する姿を見て育った娘さんたちが、同じ女優の道を選び、それぞれ成果をあげているなんて、まさにサクセス・ストーリーの主人公ですよね。
こんな素敵な家族を持つキョン・ミリさんは、本当にすごいと感じます。
キョン・ミリの代表的な出演作品
『チャングム』や『イ・サン』以外にも、キョン・ミリさんは多くの人気ドラマに出演し、「韓流スターの共演者」としてアジアに名を広めてきました。
| ドラマ名 | 放送年 | 役柄の傾向 | 備考 |
| 朱蒙(チュモン) | 2006年 | 金蛙王の側室 | 高句麗建国を壮大に描いた歴史ドラマ。金蛙王の側室ウォンビ役で、ここでも強烈な存在感を放っていました。 |
| イヴのすべて | 2000年 | 主人公の継母 | チャン・ドンゴンさんらが出演したドラマ。ここで演じたのは、主人公を苦しめる継母役でした。 |
| 大望 | 2002年 | 主人公の母親 | ソン・イェジンさんと共演。壮大な物語を支える母親役です。 |
| 悲しみよ、さようなら | 2005年 | 母親役 | SHINHWAのキム・ドンワンさんと共演。家族の愛憎を描くドラマ。 |
| パンドラ 偽りの楽園 | 2022年 | 有力者の妻 | 近年の出演作。イ・ジアさん主演の復讐サスペンスで、権力を持つ女性を演じました。 |
| 愛の伝説 | 2001年 | 主役の姉 | 家族の複雑な愛と葛藤を描く作品。 |
彼女のフィルモグラフィーを見ると、2000年代以降の韓流ブームを彩る数々の大作に、物語の核となる重要な役として出演していることがわかりますね。
よくある質問
Q1:キョン・ミリのデビューのきっかけは何ですか?
キョン・ミリさんは、もともと世宗大学の舞踊科に在籍していましたが、学業を中断して1984年にMBCの公開採用タレントとして芸能界入りを果たしています。
舞踊で培われた優雅な立ち居振る舞いや美しい姿勢は、彼女が演じる宮廷女官や財閥の奥様役に説得力を与える大きな要因になっているんじゃないでしょうか。
Q2:彼女はバラエティ番組にも出演するんですか?
はい、ドラマでは冷たい悪役のイメージが強いキョン・ミリさんですが、バラエティ番組では、明るく親しみやすい素顔を見せてくれることもありますよ。
娘さんたちと共演した際などに、母親としての温かい一面や、女優としてのプロ意識を語る姿は、ドラマの役柄とのギャップがあって、とても魅力的です。
Q3:彼女の血液型と星座を教えてください!
キョン・ミリさんの血液型はA型で、星座はおとめ座です。
A型のおとめ座というと、几帳面で完璧主義な一面があると言われますが、これはチェ尚宮が目指した「完璧な最高尚宮」というイメージにも重なって、ちょっと面白い偶然ですよね。
まとめ
今回は、『宮廷女官チャングムの誓い』のチェ尚宮役で伝説的な悪役を演じ、今なおトップ女優として活躍し続けるキョン・ミリさんの魅力に迫りました。
彼女の演技は、単なる善悪を超えて、キャラクターの持つ人生の重みや、権力への渇望を私たちに伝えてくれます。
『チャングム』の冷徹さから、『イ・サン』での情熱的な母親、そして現代劇での高貴な奥様まで、その変幻自在な演技力には脱帽ですよね。
しかも、娘さんたちも立派な女優さんとして活躍されているなんて、本当に「華麗なる女優一族」のリーダーとして、これからも私たちを楽しませてくれること間違いなしです。
次に彼女の出演作を見るときは、ぜひ「今日はどんなキョン・ミリさんに出会えるかな」と、ワクワクしながらドラマを楽しんでみてくださいね。
