「ちょっと待って、これ本当に同じ『アゲイン・マイ・ライフ』なの?」
そんな声がSNSでも飛び交ったほど、ドラマ版『アゲインマイライフ』は原作小説と激変しています。
原作ファンからは「誰?このヒロイン?」「展開、別作品じゃん!」なんてツッコミも。
私も最初は正直、目を疑いました。
冷静に比べてみると、なかなか興味深い理由が見えてきましたよ。
ドラマ『アゲインマイライフ』原作と違いすぎる!?
ヒロインの扱いが全然違う!
原作ではキム・ヒウの再びの人生を描く現代ファンタジー小説ということもあり、恋愛要素は控えめです。
むしろ「女性キャラ=ストーリーの通過点」くらいの存在でした。
ところがドラマでは、キム・ヒア(キム・ジウン)の登場頻度が爆増。
初回からキム・ヒウ(イ・ジュンギ)にときめく視線を送り、まるで恋愛ドラマみたいに空気をつくっています。
Netflixのコメント欄にも「この二人、付き合うの!?」という声がずらり。
原作で彼女たちの影が薄かった分、ドラマでは視聴率対策としてロマンスを盛った感が否めないですね。
一方で、原作に登場する他の女性キャラたち。
キム・ハンミ、パク・ユビン、カン・ミンギョンなど、はドラマでごっそり整理され、ハンミ(キム・ジェギョン)に一本化。
この大胆な再構成には賛否ありましたが、テンポ的には確かにスッキリしています。
エピソード改変が過激すぎる!
- 高校時代から始まるはずの回帰直後シーンが、ドラマではコンビニのアルバイト中に変更。
- 原作で細やかに描かれた司法研修時代も、ドラマ版では華麗なる7年ワープ。
- 武術修行のくだりや不動産オークションの戦略シーンも大幅カット。
つまり、原作の地に足ついた努力型主人公が、ドラマでは天才検事アクションヒーローに変わっています。
それはそれでスカっとするけど、地味に頑張るヒウに惚れてた原作勢からすると、なんとも味気ないの声もあがっているようです。
チョ・テソプがまさかの正義派スタート!?
原作では完全に権力に取り憑かれた怪物だったのに、ドラマでは若い頃のエピソードが加わり「実は正義感あふれる元検事」設定に変更。
彼が権力に堕ちていく過程を社会風刺として描いているのが特徴です。
とはいえ、この脚色で「悪役のパンチ力が弱まった」と感じる視聴者もいました。
正義から悪に転ぶタイプ、韓ドラ界ではもうお腹いっぱいなんですよね(笑)。
イ・ジュンギのヒウ爆誕!
原作では冷徹でクールなタイプだったキム・ヒウ。
しかしドラマ版のイ・ジュンギさんは人情味がMAXです。
時に熱い説教、時に苦笑い、時に涙。
まるで検事版ヒーロー番長のように進化しています。
特に、困っている市民を助けるシーンが追加されたことで、「ただの復讐者じゃない」という印象を強く打ち出しています。
これはもう、社会派ドラマの顔をしたヒューマンドラマです。
『アゲイン・マイ・ライフ』原作とドラマの違い
『アゲイン・マイ・ライフ』のこれまでの原作とドラマの違いを表にまとめてみました。
| 項目 | 原作(小説版) | ドラマ版(tvN/SBS制作) | コメント・評価 |
|---|---|---|---|
| 作品ジャンル | 現代ファンタジー × 復讐劇(恋愛要素ほぼなし) | 復讐 × ロマンス × 社会派アクション | ドラマは大衆性を意識し、恋愛や感情描写を強化 |
| ヒロインの扱い | ヒロイン不在に近く、女性キャラは脇役扱い | キム・ヒア(キム・ジウン)がメイン化。初回から恋愛ムード | Netflix視聴者コメントでも「恋の予感あり」と話題に |
| 女性キャラ構成 | キム・ハンミ、パク・ユビン、カン・ミンギョンなど複数登場 | ハンミ(キム・ジェギョン)に役割統合 | 登場人物の整理でテンポ向上。ただし原作派には不満も |
| 回帰直後の設定 | 高校時代からスタート | コンビニでのアルバイト中に変更 | “現代感”を演出し、テンポアップ狙い |
| 司法研修エピソード | 丁寧に描写(努力型の成長過程) | 丸ごと省略、7年ワープ | キャラの深みが減り、天才型にシフト |
| 武術修行・オークション対決 | 主人公の実践的成長の軸 | カットされ、アクション演出中心 | 地に足ついた原作から、派手な娯楽作へ変化 |
| チョ・テソプの描写 | 権力に溺れた絶対悪 | 「元正義の検事」設定で人間味追加 | 悪の説得力が薄れたとの指摘も |
| キム・ヒウの性格 | 冷静沈着・計算型 | 情熱的・人情味あふれるタイプ | イ・ジュンギの演技力で人気拡大。性格改変は賛否両論 |
| テーマ性 | 「努力と再挑戦」重視 | 「正義と共感」「人間ドラマ」重視 | 復讐劇+社会派ヒューマンドラマとして再構築 |
| 全体の印象 | 地味だがリアルな成長譚 | スタイリッシュで爽快な娯楽復讐劇 | 原作勢は物足りなさを感じつつも映像美を評価 |
原作ファンVSドラマファン!どっちも言い分あり!
原作ファンが「いや、別モノすぎ!」と怒るのも納得ですね。
ただ逆に、ドラマファンからは「難しい法廷シーンを削ってテンポ良くしたのが最高」という声もあるようです。
たとえば再受生時代のギャング制圧シーンが原作ではかなり重めでしたが、ドラマでは勧善懲悪のアクションシーンとして爽快感がUPされています。
これはもう演出の勝利といえるでしょう。
イ・ヘナル作家の感想は?
初回放送の前に原作者のイ・ヘナル作家は書面インタビューに下記のように答えていました。
イ・ヘナルさんにとって『アゲイン・マイ・ライフ』はデビュー作で、「キム・ヒウのような正義感のある検事がいてほしい」という思いから書き始めたそうです。
思いがけず多くの読者から応援をもらい、最後まで頑張って書き上げることができたと語っています。
作家にとって特に愛情の深い作品だけに、ドラマ化が決まったときはとても感慨深く、「放送が本当に楽しみです」と笑顔を見せました。
主人公キム・ヒウ役にイ・ジュンギさんが決まったことについては、「弱いけれど強く、クールだけど人間味あふれる人物にぴったり。まるでキム・ヒウが現実に現れたよう」と満足感を語っています。
また、キム・ヒウと対立する政治家チョ・テソプ役を演じるイ・キョンヨンさんについても、「国を思う気持ちは本物だけれど、正しい道を選べない人物。演技力が求められる役なので、イ・キョンヨンさんなら完璧だと思いました」と期待を寄せていました。
よくある質問(FAQ)
Q1. 原作とウェブトゥーンとドラマ、どれが一番近い?
→ウェブトゥーン版がもっとも原作に忠実です。恋愛要素は少なく、法と政治の駆け引きが中心。ドラマはそこからかなり改変されています。
Q2. 批判が多かったのに、なぜドラマはヒットしたの?
→イ・ジュンギさんのカリスマ的な演技力と、テンポの良い構成が功を奏しました。SNSでは「原作超えのドラマ」と言う人も少なくありません。
Q3. 原作との最大の違いは?
→回帰の年代・人物構成・敵キャラ設定。この3つすべてが違います。特にヒロイン構成の変更が最大のポイントです。
まとめ
原作ファンからは「これ、スピンオフでは?」と言われるくらい別物のドラマ『アゲイン・マイ・ライフ』。
それでも、イ・ジュンギさんの演技力と映像の完成度には拍手を送りたいです。
重厚な原作を、大衆ウケするドラマらしい娯楽作に仕上げた脚色は見事でした。
原作を尊重しつつ大胆に遊ぶ。
ここまで振り切れたら、むしろ清々しい。
次にもしシーズン2があるなら。
今度こそ、原作に寄せつつ、ヒロイン5人全員登場でお願いしたいところですね(笑)。
